ニャヌュパ・ガイモ・ガイモ

ンドペソド・ンゴイ・ンゴイ

【あるある】日替わりスープが大体ワカメとモヤシのあんまり美味しくないやつ


キムタクヘアーだからこいつはイケメン。

晩メシ作るのが億劫だったので仕事帰りにファミレスに入った。散々ダイエット宣言をしながら暴食を繰り返しているので、近頃、『ダイエット中なのに体重が増える』という不思議現象が起きているのだけれども(原因不明)、押し寄せる肉欲(肉を摂取したいという慾望、の意)に抗うことが出来ず、さながら破戒僧の心持ちでハンバーグセットを注文。ドリンクバーを注文するとピーチゼリーがオマケに付いてくる!とプレゼンテーションを受けたので、「それじゃあそれもお願いしまふゅ!フヒヒ!」と舌をもつれさせながら答えると、女店員はにこやかに注文を繰り返してデシャップへ戻っていった。小太りのアイドルオタクでも金さえ払えば優しくしてもらえる天国が、そこにはある。(錦三丁目にもある)。

伸びきったワカメと萎びたモヤシの入ったスープを口にしながら店内を見渡した。向かいの席では女子高生が姦しくしている。斜向かいのテーブルには参考書を広げた若い男性が一人。「ファミリーレストランはファミリーレスだ」と誰かが言っていたけど、その通りだった。ほとんどの客は家族連れでは無かったし、一人客もたくさんいて、随分前からファミリーレストランはもはや家族の物ではないのだろうと思った。かくいう自分も一人、運ばれてきたハンバーグを食べながら、「ライス大盛りにしなかったからセーフ、ライス大盛りにしなかったからセーフ」と呪文のように繰り返した。セーフセーフ繰り返す割に口にしているオレンジジュースは3杯目だった。でもジュースはセーフ。ビタミンだからセーフ。植物だからセーフ。

ドリンクバーで4杯目のオレンジジュースを汲み、自分の席に戻ろうとすると、この時間の「ファミリーレストランには珍しく」、家族連れが食事をしていた。うんうん、お子様ランチは夢があるね、子供にとっての小宇宙に等しいね、と穏やかに眺めていると、ハンバーグを頬張る少年と目があった。一人の自分と点対称の位置にあるような幸せの縮図を見ているようで、こちらまで幸せな気分になれた。

ファミリーレストランのあの絶妙なダサいデザインと、多少の喧騒が心地よくて、結構頻繁に足を運ぶようになった。全ての中流を受け入れてくれる懐の広さがそこにはあるような気がする。ハンバーグはそんなに美味しくなかった。ピーチゼリーは食べ辛かった。バイクを走らせると少し涼しかった。あと多分最近また太ったでしゅ。フヒヒ。